来年度の契約のお話について、ようやく書ける暇ができた(笑)これまでの出来事を少し振り返りつつ、その後の顛末を書く。長文失礼(けっきょく、書き切れなかった^^;)
契約先が一方的な減額要求(契約額の2割相当)を出してきて怒り心頭の我が上司たち。相手が普段の業務では全く接点がない総務系の部署の部長で、口調は穏やかだが内容は威圧とも受け取れる内容だったこともあり、この業務から撤退もやむなし!と我が社がまとまった。次の協議の席では、減額どころかこれまでの割引していた部分を無くして、増額要求をしてやると息巻いていた。その後、週末を挟んで少し冷静になった上司が「いつも一緒に業務をやっている担当課のことを考えて、増額要求は取りやめて、担当課に提案していた予算額で要求しよう(それでも減額要求の2割減ではなく、業務(外注費)が増加した分は正当に要求した約6%増の要求)」ということになった。
そして迎えた再協議の朝。上司から「デュアル君、私が説明するから数字の間違いとか有っても黙っていてね」とこそっと言われた。説明のペースを乱されたくないのだろう。
そしてクライアントの応接室に向かった。以前と同じメンバー、こちら上司・先輩・私。相手、担当者と課長と部長(前回、減額要求をした人)。「何度も足を運ばせて申し訳ないですね。さ、どうぞお座りください」と、相手の部長はにこやかに席に着く。そして交渉のゴングがなった!
「先日のお申し出にあった見積もりを持ってきました」上司がA4一枚の資料を差し出す。そこには内訳書もなく、総額のみ。内容については「これまでご相談いただいた仕様に基づき」とだけ書かれている。相手のリアクションを待つこともなく、「はじめに言わせていただきますが、先日の暴力的な減額要求には応えられません。」と宣言。そのあと、ヒートアップした上司の独演会が始まる!要旨は、これまでの経緯を説明し、担当部署とはお互いに信頼関係をもって業務をしてきたこと、そして常にそちらの要求に応じて契約額を決めていたこと、この業務は我々以外にできないこと(担当部署に聞くなり何とでもしろ)、他を探すというのなら担当部署に探させるのではなく契約窓口のあんたらで探したらどうか、それでもあんたらは担当部署に探させるだろうから、我々としても担当部署の人たちが困り果てる顔を見たくないのでけったくそ悪いがこの業務を受けようと思っていること、しかし、前回の要求には応じられない、我々が担当課と相談してコスト削減の提案をした額をお持ちした。と、相手の発言を挟まずにおよそ15分間ほど一気にまくし立てた。文字では伝わりにくいが、“怒りに震えて”といった感じでしゃべっていた
おいおい、冷静にといっていた上司はどこに言ったと思いながら聞いていた私(苦笑)おもむろに相手の部長が口を開く。「先日の私の発言で不快に思われたのなら申し訳ない。社の方針として全ての業者さん達に同じような要求をしているので、その点はご理解いただきたい」と大人な対応。。で、「これは交渉の余地がない金額ですか?最終回答ですか?」と相手が聞いてきた。上司は間髪入れず「最終回答です」と返答。
相手の部長は前回の態度とは一変、神妙な雰囲気となり、「確かに御社以外に頼めないし、この額で、と言われたら我々は受けざるを得ない。前回の話はあくまで交渉のスタートと思っていたが、これが最終回答と言うことであれば、これで当方の社内手続きを始める。重ねて聞くが、これは最終回答ですか?」「最終回答です」「わかりました。受け取らせていただきます。しかし、社内説明をする上で内訳書が必要です。用意願いますか?ただし、今までのような公共積算単価などは使用しないで、業務内容に合わせた新しいものでお願いします」・・ん?
ここで私は“全く新しく見積書を作らせて、向こうの反論材料にするつもりではないか?”と疑ったので発言。「公共積算単価は業務費用を評価する上で一つの客観性を有しており、これまで担当部署はもちろん、契約担当課とも取り交わした見積書が最も内容が共有されているはずですが?」と質問したが、それを遮るように先輩が「新しくということは統合が必要だというこの見積額にあわせて当方の考え方で自由に作って良いのか?」と相手の部長に聞き直した。すると部長は「それで良いです。とにかく公共積算の手法は当社では使用していないので」と応えた。この日の協議はここで終了。相手はこちらの要求額を「受けざるを得ない」と言い、そのための見積もり内訳書は「こちらの考えで作って良い」ということになった。
帰る途中で先輩に意図を確認するとこう返ってきた。「相手が自由に見積もり作って良いって言うんだから絶好の機会じゃないか。安易に減額されないような見積もりを作ってやろうぜ!作るのはデュアル君だけど(笑)」という。なかなかたくましい発想をする先輩だ(笑)。
その翌日。。相手の部長からウチの常務に直接メールが入った。「私の対応がまずくてそちらの窓口の方を怒らせてしまった。何とかならないだろうか。。」我々担当者たちの頭越しに空中戦が始まった(続く)