サブスクリプションの魔の手

デュアルのElden Ring動作のインテルCPU話の様なタイムリーな話題というつもりは無いのだが、偶々WindowsOS上のアプリケーション動作環境問題が発生したので、あーお年寄りには悲痛な話だなと思い書いてみる。

先日お義父さんから、突然ラインにメールが届いた。

富士通やらソニーやらの企業提供のWindowsPCには、そりゃもうあらゆるジャンルに対応できるほどのアプリケーションやらテンプレートがあらかじめ搭載されていて、ソレが一つの売り文句となってるよね。まぁ〜パソコン初心者にはいきなりお絵描きできたり、年賀状作れたり、表計算できたりと、ありがたい話なのだろうけど、中級、上級者にはある意味、迷惑な話だ。それはWindowsならではの「Service Program」と「DLL」にある。

Service programはWindowsOS内で走る機能拡張のようなprogramでアプリケーションという実態は無いが、常にbackgroundで起動している。JAVAやMailやらSQLやら、案外とネットワークに色々と自動的にアクセスしメールとってきたり、デスクトップの処理なんかをやってくれる便利な機能だ。DLLもまたOSに組み込まれる機能拡張で、こちらはCPUに対し効率よくアクセスできるブースターの様なもので、AとBのアプリケーションの架け橋になって異なるフォーマットを変換したり、演算能力を最大限に発揮できたりと、プログラマーにとってとても都合の良い代物だ。DLLにアクセスする「おまじない」を覚えるだけで、例えばCPUさんを独占できたり、プリント機能を追加できたり、ゲームソフトなんかでは、Webに関わる一切合切を代用できてしまうような呪文まで存在する。

ある意味、分散処理を他人任せにできてしまうので、処理効率が上がるし、それぞれが役割を持ったプログラマーがあーでもないこーでもないと日々効率の良いアクセス方法を研究してくれている。が、その反面「俺にこのアクセス権寄こせ」とぶんどりまくるDLLがあれば、そのDLLに寄生し横取ったDLLから甘い汁を少しだけ抜き取るようなDLLもありWindowsOSはでトムとジェリーに出てくるチーズの様に「穴だらけ」。それにぶら下がるカード類まで穴だらけという印象だ。しかも時限式のService programまで常駐し、定期的に新しいDLLと組み替えたりするもんだからどんどんアクセサリーが肥大化しCPUへのアクセスが遅くなるわ熱暴走するわで半年、一年に一度は全てのアクセサリーをリセットする「禊」作業が形状化されるほどカオスな状態になっている。これが中、上級者を悩ます原因だ。俺も何十回、何百回と出向先のパソコンで泣かされた┓( ̄∇ ̄;)┏。

なんせ自分のコントロールできないところで勝手に知らないアプリの更新作業が行われるわけだ。こりゃ気持ち悪いっしょ。しかもWindowsOSは、そういった「余計なアプリケーション」スポンサーの要求に応え、Windows10ではなんと「勝手にインストールを開始する機能」をコントロールパネルに常駐しやがりやがった。起動するたびに時計がぐるぐる回り始め、カタカタカタカタとHDDが一生懸命に起動とイントールをくる返す。普通に半月程度利用してるだけなのにDLLはパンパンに肥大し、起動プロセスが終了するのに数分かかるなんて序の口。禊作業もここまで頻繁になると、仕事に支障を来たす。なので、初期段階で要らないアプリは手動で消してしまうのだが、その作業だけで半日以上を費やす必要がある。これだからWindowsは苦手、特に大手メーカのサービスOSは厄介なのだ。

https://kakakumag.com/pc-smartphone/?id=13097

さて、お義父さんのパソコンは、知り合いから「Windows良いよー。わしも一緒に買うから」と言われるがまま購入した代物で、まさに冠付き大手メーカのノートブック。ビッシリとサービスプログラムがインストールされ、至れり尽くせりの状態から購入約1ヶ月を経過した。最初相談を受けた時、System起動するまで10分以上かかるという相談で、最新マシンでそんなに時間がかかるものなの?と中身を見たら、、、もうそりゃ悲惨な状態だった。普段使うことのない無駄なアプリをバンバン消すわけだが、最も酷いのはウイルスチェッカーの類。アプリケーション、プラグイン、常設サービスプログラム・・・なんと別のメーカのウイルスチェックソフトが3種類常設し、その全てが自分達相手に「お前がウイルスだ」と干渉してしまうのが起動が遅くなる原因だった。全部捨てると起動時間は10秒かからなくなり「えーラムちゃん凄いね!マジックだねー」と大喜びされた。「企業のパソコンって余計なアプリケーションがね・・・」と説明できない(理解されない)ので、「そーですか!んじゃもうちょっと頑張っちゃおうかなー」とバンバン要らないアプリケーションを削除し、漸く「普通の」手作りPC並の使いやすさというか、会社で使える程度のPCになった。めっちゃ大変だった。

それから一年近く見てなかったが、今度は新たな問題が発生。俺も気が付かなかった。それがサブスクリプション問題。これ恐ろしいよね。例えるなら携帯キャリアメーカが、「これも便利でおすすめなので」と言われるがままにサブスクOKしまくって音楽やら映像やら聴き放題見放題でウハウハしてると数ヶ月経った時、恐ろしい請求が始まるというアレだね。パソコンの場合、そんなアプリが実はサブスクリプションで年間契約料金を必要としていて、それは不特定多数のメーカで、タイミングもまとまって請求されるわけではないし、一つ一つが安いもんだから気が付かず数千円づつ採取されてしまうんだろうね。もちろんアラートダイアログかなんかで警告もするし、勝手にサブスクリプションに切り替わるアプリケーションは企業OSには含まれていないのだろうけど、それにしてもメーカも素人相手にあこぎなことをするもんだね。

まぁお義父さんの場合、「サブスクリプションってなんだ?」を独自に調べる賢いお義父さんだった。「サブスクリプションに移行します」というメッセージの意味を調べ、年間契約の意味を正しく理解できていたからこそ要らないアプリは利用せず、難を逃れていたわけだ。素晴らしい。

でもそれがワードやエクセルのような、「パソコン三種の神器」だったりするとお手上げだったという話だ。使い慣れたアプリケーションは手放せない。これが意外と根が深い。根が深いというのは、そういった有名ソフトは常に最新のOSに追従し、デファクトスタンダードとして各種ハードウェアのスピードテストの標本とされていたりするので、最新のマシンで最速のパフォーマンスを発揮するよう開発されている。型遅れのハードウェアはアウトオブ眼中。まぁ2年サイクルあたりで新しいノートPCに乗り換えないとアレが足りないコレが足りないとOSがピーピー泣き言を言い始める。それがノートPCとなると、自作PCのような弱い部位を拡張してゆくこともできずに買い替え必須となるわけだ。

普段からノートPCを使ってる人にはサブスクリプションは便利で、時々しかPCを使わない人には非常に不便。厄介な課金システムなのだなと改めて実感した次第。携帯やPDAでパソコンの代用できることも増えているし、全体的にはノートPCを必要とする人の比率って一体どれくらいなんだろうね。

ここで、ようやく最初に紹介した画像へつながる。説明が長くてすまん。どーもこの手の話は熱くなってしまい、俺の怒りも治らず、まとまりが悪い。

話は飛ぶが、ゲームの課金も似たようなものだね。FFなんかデュアルもそっち系なのかな(笑)

“サブスクリプションの魔の手” への2件の返信

  1. うーむ、未だにそんな無駄ソフトを詰め込んだPCが市販されているのか。。。。
    組み立てPCユーザーとしては驚きの情報だ。

    ウイルスソフト。普通のwindowsユーザーは、購入の必要なし。OS標準装備のディフェンダーで十分。危ないサイトをチョイスするユーザーは別。有料ソフトを選ぶ必要性必要アリ。

    オフィスソフト。グーグル提供の無料ソフトなどで十分。
    一般家庭のユーザーで、エクセルの関数の100分の一も使っていないでしょう。ましてや、マクロなんて使ってない。何それ状態。
    マイクロソフトのオフィスソフトなんて家庭ユースで必要なんかまったくない。適当な無料ソフトで十分。
    ramの言う通り。

    ほとんどその手の無料ソフトって、WORDやExcelとの互換性は一定程度あるからね。

    とはいえ、グーグルのオフィスソフトも、グーグルの有料サービスに結び付ける導火線みたいなもんだし。。。

    むずかしいなぁ。。どう考えればいいのかわからなくなった。

    1. いろいろと気になる記事だ^^;

      思い返してみると、windowsの勝手にインストール機能って、あまり知らなかった。

      でも、サブスクリプションの包囲網から抜け出すのは、困難な世の中になってきている感じがする。

      それに、ふと思うと、使用者目線ではなるべく安く使いたい、と思うのは当然だと思うけど、製作者目線では便利なソフトにはそれなりの対価を支払うべきという考えもあるしなぁ。

      考えがまとまらない。

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