例の「(寝起きに)夏休みだ-!」と両こぶしを突き上げて起きる休日。本日は特に絶好調で朝の5時前にはジョギングをスタートできた。
コロナ禍でなまった身体もこの日は調子もよく、早朝、トロトロ進んでいる自転車に乗った高齢者たちをあっさりとパス。「ふ、ザクとは違うのだよ、ザクとは」と心の中で荒ぶるほど調子が良かった。
往復約8キロのコースも終盤となり疲労もピークになりつつあったが、調子が良かったので「よし、ダッシュ!!」と、残り300mくらいを全力ペースで走り切り、空調の効いたコンビニに駆け込んだ。
疲労と喉の渇きをピークに持っていって、自宅近くのコンビニで炭酸飲料を調達するのが”いい感じ”で終われるパターンなのだ。
まだ6時前だから当然ながら店内に客もほとんどいない。そんな静寂を打ち破るかのように息の荒い客が飛び込んできたわけだから、二人の店員さんたちの注目を一身に浴びたわけだが、(ザクとは違う)私は気にするそぶりも見せずに炭酸飲料コーナーで目的の商品を掴むと、同じ速度でレジに向かった。で、そのままの勢いで店員の前に商品を”ドンッ”って置くと、店員が発するであろうあの質問、その言葉が発言される前に「レジ袋はいりません!」と言って、さぁ後は貴方(店員さん)が商品をピッ!!ってするだけの状態を作り上げて悦に浸っていたわけさ。
店員の方はというと、私が店内に侵入してきたあと「いらっしゃいませ」を言い終わってから数秒とかからないうちに、私の「レジ袋はいりません」まで来たから何の抵抗もできないまま「・・はい」というしかない。
その状態を作り上げたことに満足していた私は、店員が”ピッ”としようする動作を始めたときにいち早く私が無防備な状態であることに気が付いた。店員の次のアクション、店員から渡されるボールを打ち返す体勢が整っていない自分に気が付いた。慌てて財布(プリペイドカード)の用意して、完璧なレシーブの体勢に入ろうとしたのだ・・・が・・・・・・・無い、無い、どこをどう探してもない、カードを入れたカードケースごと消えている。。。で、タイトルのようなオチが発生してしまったわけさ。
「すみません。財布忘れたみたいで(その商品を)戻しておいてください。。」と、最初の勢いはどこへやら、消え入りそうな声で言うのが精いっぱいだったというお話。
なじみのコンビニだったので、そんな私が店を出ていくときにでさえ「ありがとうございました」の声をかけてくれる。ただ、この状況を考えれば、一層私のみじめさを際立たせる効果しかない。
ジョギングの時には買い物のためにプリペイドカードと自宅の鍵をもっていくのが、それらを入れていたカードケースごとどこかに落としてしまったようだ。入れていたウエストポーチのチャックは締まっていなかった。調子にのって走っていた時、揺れたはずみでとこかに落としたのだろう。なので買い物どころか、自宅にも入れない状態。しかも朝の6時。8キロ走った後。
仕方がないので、もう一度同じコースを逆走してケースを探す努力をする。人通りの少ない早朝だから、放置されている可能性にかけたのだが、結果みつからず。この段階で7時。
最初に8キロで最後にダッシュして、さらに同じコースを逆走する。合計約16キロ。一日の目標歩数は一万歩というが朝7時の段階で一万五千歩を記録。しかも朝食どころか水分補給もしていない。なんて休日だって思ったよ(笑)
ただ不幸中の幸いだったのが、ヘロヘロになってマンションに戻ってきたら大家さんに遭遇。事情を話すと、後でマスターキーを持ってきてくれるとのこと。
私の方は遺失物の届け出の手続きをしに交番へ向かい、その手続きが終わってマンションに戻った時は8時になろうとしていた。ポストには大家さんが入れてくれたマスターキーがあり、無事自宅に入ることができた。プリペイドカードの利用一時停止の手続きも済まして何とか午後を迎えたところだ。やれやれだ。