最後の晩餐

聞いて!ほんとドラマのような出来事だったのよ!
目黒の駅近にある金の蔵という居酒屋のランチに行ったのね。何気なくよ。
んで、何やら従業員10人ほどが「いらっしゃいませ!」と迎えてくれるのよ。元気よく。
まぁ夜は居酒屋だし、元気良い店やねーと特に気にせず席についてさ、そのあたりから怪しいわけさWWW
注文しよーかなとランチメニューを見て、あー唐揚げ定食がある。これにしようとメニューを下げた瞬間「ご注文はお決まりでしょうか?」と和かな従業員が駆けつけてきた。早い!

まー遅い昼飯だし、ランチ16時までって書いてあるし、(その時15時)。空いていたので、呼ばなくて来てくれても不思議ではないわね。むしろ早く食って帰れくらいの勢いかWWW

「あー唐揚げ定食」

「かしこまりました。唐揚げ定食でございますね」
妙に小洒落たレストランっぽい口調で復唱する従業員。

「お客様、当店、実は本日のこのランチをもちまして閉店でございまして、お客様は「最後のお客様」となりました。」

「ん?閉店?」

「そうです。お客様は最後のお客様となります。」

「そ、そうなんですか」

「お昼にランチなどを設け、急場も凌いで参りましたが、残念ながら8月一杯で閉店となりました。今までありがとうございましたた」

「そ、そりゃお疲れ様でした。あれですもんね、コロナとか大変ですもんね」

「はい!、もうお客様激減で、維持する事ができませんでした。」

「・・・あの、ひょっとして店長さんか何かで?」

「はい!(店長です) 最後のお客様には最高のおもてなしをと決めておりました。スペシャルな定食になっておりますので、ご堪能くださいませ!」

「ご堪能くださいませ!」(奥から従業一同の声)

おいおい、困ったぞ、何気なく入った店の「最後の一人」に祭り上げられてしまった。
でもまぁこんな経験も無いし、まぁ満喫しようでは無いか。

お待たせしました。

みよ!このクヲリティー!お昼ランチなのに、神々しいWWW

このあと、頼んでもないのに刺身盛りが!「どーぞごゆっくり!」
う、うまい!なんじゃこの刺身盛りは!
いつもこんな美味い飯なら毎日来るのに・・・あ、今日でおしまいだったWWW
「ご飯のお代わりは如何でしょうか。」「あ、はいじゃお願いします。」「お刺身のお味は如何でしたでしょうか。」
「美味しかったよ」

「左様でございますか、よろしければアワビの盛り合わせも如何ですか」


「え?アワビ?あの、頼んだのは唐揚げ定食なんですけど」
「えー勿論サービスでございます。如何ですか?」


「マジですか。頂きます。」


刺身の盛り合わせに続き、アワビの盛り合わせと、馬刺し?かなんかのカルパッチョまで出てきた。

まるでコース料理のように堪能したのち


ダメ出しで女性のウェイターが


「食後にアイスクリームなどは如何でしょうか」


気づけば10人ほどの従業員が俺の食事を直立不動で鑑賞しているではないか!鑑賞というか、干渉というか・・・いやうまいこと言っちゃいかんよ俺!
なんだか泣いてる人とかいるしーもー飯どころの騒ぎじゃ無いってばよ!

「・・・ふぅ、美味しかったです。なんだかご馳走様でした。お会計を・・・」


550円頂きます。」(安!)

ちなみに目黒近郊の定食は相場1000円越え。刺身なんかついた日にゃ〜まぁ3千円でも安いだろうなぁ・・・流石居酒屋とでもいうべきか・・・。

「今までご来店いただきありがとうございました!」「(一同)ありがとうございました!」
と拍手をされながらお店を出てきたのだった。

何それWWWW

色々な事件に出くわす事が多いアタシではございますが、こりゃー近年には無いタイプの衝撃でございましたWWWW

金の蔵・・・恐るべし!!!