腕時計電池交換職人への道

前振り
あたしは普段時計をつけない。まぁ携帯電話がこんなに便利になったので、腕時計は利便的にも不必要になってはいるのだが、冠婚葬祭やTPO上の理由で腕時計をつけざるをえない時もあったりする。
また、会議で演説する時は、腕時計をチラ見したい(笑)
結果、「腕時計」は今のところ我が家では必須では無いが、必要なアイテムだ。姫嫁は腕時計派なので、腕時計は欠かせないアイテムだ。
近年は子供達も塾なんか通い始めたので、「腕時計」を購入してあげたりしている。

問題発生
「RAMさーん、腕時計電池切れたっぽい。」
電池を交換し、早ければ1年、遅くとも2年以内に腕時計の電池は交換時期を迎える。TPOに合わせ、複数本腕時計を持っていて、「そのうち電池交換に行くか」と後回しにしてるうち、ご近所の馴染みの時計屋さんが閉店してしまった。いざ腕時計の電池交換をしようとお店を探すも、近所だと、どうやら大型とショッピングモールまで出向き、しかも電池交換が3千円。普段使わない腕時計も止まってる。今交換したい腕時計だけで八本もある。移動の手間暇に加え、消費税やらなんやらで2万強かかってる訳だ。なんやかんやで、年2回ほど時計屋に出向いていた気がする。その度に2万円・・・。

電池待ちになってる時計群

工具取り寄せ
時計用工具をアマゾンをみると。いいのあるじゃない^^しかも2300円だってよ。やすー!ポチッとな。

さっそく分解
工具が届いたので、早速、裏蓋をオープナーで開けてみる。虫眼鏡を使って取り外し位置を確認し、テコの要領でパコっと。おーとれたWWW。なーんだ、簡単じゃん。
次々に蓋を開け、ピンセットで電池を取り外す。腕時計は細工が細かいので、電池BOXも飛び出さないような工夫が施してあり、色々勉強になった。面白い。蓋をとってみると、防水用の「輪っか」(輪ゴム?)も劣化してる。どうやらこの輪っかも交換しなければならない様子だ。

再び注文
時計用電池は調べてみると皆同じではないようだが、サイズに比例してボタン電池も共通だったりするようだ。我が家ではSR621SW、SR927SW、SR626SW、SR726SWがあれば、全ての腕時計が賄える様子だった。早速秋葉原へGO。
おなじみ秋葉原のラジオ会館でボタン電池を調達。俺くらいのマニアは「顔」で馴染み度が判るらしく、お店の人から話しかけてくれる。特権階級なのだWWW。
早速お店から有力な情報が。なんでも携帯の電池は安い電池が海外から流れてきれるけど、ボタン電池は日本国産の酸化銀電池に限るらしい。寿命が来る直前まで電圧が安定して腕時計の負荷も減るそうだ。さすが秋葉原!専門知識が違うね。勉強になりました。早速金メッキが施された国産酸化銀電池を購入。
裏蓋を開けて初めて知ったが、電池の減りが早いなーという腕時計にはもれなくしょぼい外国産のボタン電池が入ってたよ。ちくしょー時計屋め!そういうことだったのか。3千円もとりやがって!。原価30円かよ!(予想単価)ちなみに購入した国産酸化銀電池は、1個500円で、5個でも500円。そりゃ5個買うっしょ(笑)。

防水の輪っかは、「Oリング」というらしい。秋葉原だとあまりに無数に種類があり、腕時計の適合性だけで数十種類あるらしく、「まとめて買うならアマゾンがおすすめよ」と秋葉原まで出向いてまさかのAmazonを勧められるという本末転倒なオチ^^。商売とは関係なくサポートしてくれるところが嬉しいねー。ラヂオ会館最高!んでOリングはアマゾンサイトで、確認し、ポチッと。
さて、これで全ての部材が揃った。

あとは、ボタン電池を組み込んで、裏蓋の口径に合ったOリングをはめて。パチンと!。
出来上がり。
クロノグラフ系の腕時計は、リセットショートさせる位置が決まってるので、そこだけピンセットでショートさせてリセット完了。

かくして、あたし、腕時計の電池交換ができるようになりました(笑)。
なにより我が家では安心の国産酸化銀電池を採用ってのが嬉しい。
次回からは工費のみで作業できると思えば1回の作業で元を取れて利益も出た計算だ。我ながら良い技術を独学習得したと思う。わざわざ時計屋に出向いてお願いしていた電池交換作業は今後、私がいつでも対応できるのであーる。構造の勉強にもなり、物作りが好きなので楽しいWWW。

電池交換した順に並べてみたが、殆ど使わないだろう・・・

もちろん、デメリットもある。所詮は素人なので自己責任。腕時計そのものを壊す可能性もあるし、大事な部品を紛失してしまうなんてこともあり得るだろう。
が、どうみても(あたしの場合は)メリットの方が多い気がする。いやメリットしかない。
どうでしょ、腕時計電池交換職人。「老後の趣味」におひとつ加えてみてはどうだろWWW

脳みそは間違える

最近、脳みその話が面白い。脳みその話というのは脳科学の知識をわかりやすく解説している本だ。結構な種類が出てる。
そんな中、普段の暮らしの中で感じる緊張や不安というのは脳が起こしているバグだというお話。これがやたらと腑に落ちて面白いと思った。


人間の脳は、生存するための選択を常にしている。そのため、生存の危機になるような現象・事象に遭遇したとき、その現象・事象を避けるように機能する。
脳内物質の放出による緊張や不安、あるいは「これはキケンだ」と認識し今後回避できるように記憶への刷り込み、注意喚起を行っている。
それは人類が誕生した当初に形成された脳みその機能だ。
人類が誕生した当初、原始の時代の生存の危機といえば、猛獣に遭遇した時、あるいは集団生活していたその集団からはぐれたとき、人は自らの生命の危機と認識していた。


現代生活で緊張や不安に感じるシチュエーションはどうか。例えば、怖い人にあった時の緊張、所属する集団、社会から孤立することへ不安。こういった状況はだれしも経験がある。
これらの緊張、不安というのは自分の生存の危機を感じ取った脳が、昔ながらに培った機能を発動させているというわけだ。


だけど、原始の世界ならいざ知らず、現代社会においてこれらが生存の危機か?そんなことはない。これは脳が過剰反応しているだけ。つまり脳が起こしたバグなのだ。

悪い思い出が記憶に残りやすいこともそう。悪いこと、今後避けたい、脳が記憶の刷り込みを行う、忘れられない。いやいや、別に忘れても生命の危機にはならないから、悪いことに注目して憂鬱になるのはやめようよ。


自分が思っていること、感じていることがすべて事実と思ったら大間違い。あくまで脳が関与していることを前提すれば、「オイオイ、そこまで反応する必要ないだろう」的なことが実に多いことに気づかされる。

脳は間違える。
この前提を踏まえると、見える世界も違ってくるのでは、とも思ったよ。