こんなアメリカ企業があったとは

アメリカの製鉄会社大手のニューコア。
こういうアメリカ企業があったなんて知らなかった。

1980年代の不況時代、生産高も半分近くに落ち込んだが、ニューコアという会社は仕事が減っても一人の社員もクビにすることなく、乗り越えてきた会社。それこそ鉄鋼業界では2人に1人が失業した25年の不況期間の時代でもクビにした社員はなく、工場閉鎖もなく、30年以上全ての四半期で黒字を出したらしい。

当然、厳しい時代は社員の平均給与が25%減となったりしたらしいけど、それに不平不満を言ったり、会社を離れていく社員もいなかったらしい。

そこには経営者ケイ・アイバーソンの経営哲学がブレずに存在していた。
例えば、社員には生産性に応じた報酬を払うこと、菅理職と従業員の差を最小限にすること(全米上位500社に名を連ねる同社の本社勤務はたったの22人。CEOから工場労働者までマネジメントの階層はわずか4つ)、重役の懐を潤わせるのではなく、痛みを分かち合うこと(上位500社のCEOの中でアイバーソンは最も所得が低い)などなど。

この企業の話を聞くと、昔の日本企業のように思えて、とても合理性や功利主義が跋扈するアメリカ企業の話とは思えなかった。ちょっと、この人アイバーソンの自叙伝かなんかあったら読んで見たいと思った。